先進理工学専攻 集中講義 2019

三宅和正 教授 (大阪大学理学研究科・附属先端強磁場科学研究センター)
Advanced Engineering Physics, FY2019



日程 2019年8月 26(月)〜30日(金)

授業 内容

<場所>東4号館222教室

<時間割>2〜4限
<主題>
超伝導現象の基礎的概念および研究論文を読む際にも必要と考えられる理論ミニマムの習得をめざす.また,1970年代末の重い電子系 CeCu2Si2の超伝導の発見を契機に生じたパラダイムの変換と,その後の超伝導機構の理解の発展についても簡単に紹介したい.

<内容>
以下の内容を予定している.集中講義の形式により行う.
第1講 超流動の運動学:横応答と縦応答,Landauの判定条件
第2講 超伝導の電磁応答:電磁場の効果,マイスナー効果
第3講 演習
第4講 熱力学的臨界磁場:磁場中の超伝導体の性質
第5講 超伝導の発現機構:クーパーの問題,引力の起源,クーロン斥力の効果
第6講 演習
第7講 BCS理論の基礎
第8講 BCS理論での物理量の振る舞い
第9講 演習
第10講 GL理論の概略と磁束の量子化,ジョゼフソン効果
第11講 演習
第12講 超伝導研究におけるパラダイムシフトー異方的超伝導
第13講 異方的BCS状態の概略
第14講 異方的BCS状態での物理量の振る舞い
第15講 異方的超伝導の発現機構
以上の計画をもとに,受講者の理解度をその都度フィードバックし,必要があれば進度を調節する.



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