物理工学談話会 2018年度
Physics colloquium schedule FY2018





4月27日(金)16時 30分〜18時20分  
東6号館803号室 
世話人: 松林和幸
16時30分〜 学術講演  谷口 淳子 先生(電通大 電子工学プログラム)
題目 : 1次元細孔中ヘリウムの超流動応答
概要 :
超流動転移は,量子力学的効果がマクロに現れる現象の一つです. バルクヘリウムの超流動転移はBECにより引き起こされると理解されていますが, ヘリウムを入れる容器を原子スケールまで細くしていった時,超流動は出現するのでしょうか. 本講演では,孔径が数nm程度の細孔に液体ヘリウムを閉じ込めたときに観測される, 特異な超流動について,紹介したいと思います.

17時20分〜 休憩

17時30分〜 学術講演  中村 信行 先生 (電通大 電子工学プログラム)
題目 : 多価イオン研究の興味とニーズ
概要 :
「多価イオン」とは一般には2価以上のイオンを指すため負イオンや分子イオンも含みますが、 私が研究対象としているのは多くの電子が剥ぎ取られた高電離原子イオンです。 その興味および研究ニーズは幅広く、シャープな研究対象でありながら様々な研究機関と共同研究を行い、 多岐の分野に貢献しています。談話会では、研究室で所有する多価イオン源の簡単な紹介を含め、 研究室の最近のトピックスについて時間の許す限りご紹介したいと思います。


6月28日(木) 16時30分〜18時00分
場所: 東6号館803号室
世話人: 尾関之康
講演者:大久保 毅 先生(東京大学大学院理学系研究科物理学専攻)
題目:「大規模モンテカルロシミュレーションによるフラストレート磁性体におけるトポロジカル相転移の探求」
概要:
スピン間の相互作用に競合が存在するフラストレート磁性体では、様々な新奇現象が引き起こされる。我々は、二次元のフラストレートしたハイゼンベルグ反強磁性体で一般的に生じる、特殊なトポロジカル励起に注目し、その励起が引き起こすトポロジカル相転移の可能性をモンテカルロ法により探った。局所的な秩序変数であるSO(3)行列がL×Lの正方格子上で相互作用する有効モデルを考察することで、クラスターアルゴリズムを適用し、従来の計算を大きく超える、L=16384までの系を平衡化して解析できた。その結果、トポロジカル相転移の存在を仮定した外挿で有限温度での相転移が予想されたが、一方で、その転移温度でのスピン相関長はL=16384を超えており、システムサイズがまだ小さいことが明らかとなった。加えて、相転移が存在しない仮定での
フィティングも比較的良く成立しており、現状では、トポロジカル相転移の存在を明確に結論付けるには至らなかった。講演では、今後の展望についても議論したい。



 1月 24 日( 木)13:00〜14:30
会 場: 東2号館 B117号室
講演者: 講演者: 豊田 広大 氏



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